中学校技術・家庭科学習指導資料-033/50page

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Q=I2Rt(ジュール)
また,この熱量をカロリーという単位に換算するには,1ジュール÷0.24calという関係があるから,
 J=0.24×I2×R×t cal
になる。この発熱作用を利用した家庭用の電熱器具類には,前述したものなどがあり,本教具に使用した100W電球も同じなのである。
(2)切り替えスイッチの説明
市販されている電気こんろに例をとると,ニクロム線300W2本,または600W2本を切り替えスイッチによって,弱,中,強とOFF(切)の4段階にして,熱量の調節をしている。本教具においても,電球2箇を使い,そのフィラメントであるタングステンを,2本直列(弱),1本のみ(中),2本並列(強),およびOFFの4段階に接続替えをしている。
次に,それぞれの段階における接続について説明することにする。
1)弱の場合(直列接続)
図−3
弱の場合の接続は,図−3のようになり,タングステンである抵抗を2本直列に接続したことになる。鉛筆を使って回路をたどりたしかめてください。
抵抗を直列につなぐということは,「導体の長さが長く」なり,「抵抗は,導体の長さに比例する。」ので抵抗は増えることになる。抵抗を直列につないだときの合成抵抗を求める式は,次のように示される。
直列の合成抵抗=R1+R2+R3=R(Ω)この式から,100Wの電球2箇をつないだときの合成抵抗は,次のように計算される。
W=E×Iの式から,100W=100×I,I=W/Eなので,100/100=lAとなり,1Aの電流が流れることになる。
次に,抵抗は R=E/Iであるから,100W電球1箇の抵抗は,R1=100/1=100Ωとなる。2箇の電球を使用しているので,R=100+100=200Ωとなり,直列接続の場合は,合成抵抗は増えることになる。また電流は,I=E/Rであるから,100/200=0.5Aになる。

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