小学校理科教材指導のてびき-024/80page
5 ばねばかり
ばねばかりは,物体の重さを簡単に測るのに用いたり,てこ,輪軸,滑車などの力学実験において,力の大きさを測ったりするのに使用されます。
ここでは,力学実験に用いるばねばかりについて述べてみます。
1 構造
ばねばかりは,つるまきばねののびが重力の大きさに比例することを利用したものです。
構造は,つるまきばねを目盛板のついた円筒の容器の中に入れ,ばねの下端にはおもりなどをつり下げるためのフックがついています。図-32に示すように,フックにおもりをさげると,ばねが伸び,ばねとともに動く内部の円筒についた指標がおもりの重さを示すしくみになっています。
外形はメーカーによって多少の違いはありますが,基本的な構造には違いはありません。
図-32
2 種類
(1)荷重のかけ方
ばねばかりに荷重をかけるのに,一般にはフックにおもりを下げ(あるいは手などで引いて力を加え),その重力の大きさ(力の大きさ)を測ります。上の図-32の型がそれで,最も多く見られる型です。
他に右の図-33に示すように,押し引き両方の力を表示できる型があります。
図-33