小学校理科教材指導のてびき-035/80page

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 油性のサインペンを使って目盛のところを中心に染めて,不必要な部分を布でふきとれば,目盛線がはっきりしてきます。

(2)液切れをなおすにはどうしたらよいか。

 ひどい液切れのときは廃棄した方がよい。図-45のように上端に液体があるときは,アルコールランプでその部分(Aの部分)を静かに加熱して移動させます。

図-45 温度計の液切れと補修
図-45 温度計の液切れと補修

移動し始めたら,常に切れて離れた液体の部分を加熱しながら追いかけもとの液体につけます。切れた液柱が途中の場合も同じように液柱の部分を加熱していきます。しかし,温度計の毛細管の部分を相当激しく加熱するので,補修しても完全に元に戻りません。このようなものを使って測定誤差云々をいっても意味がないので,出来るだけ正しい温度計を使うようにします。

(3)0℃はどうして調べたらよいだろうか。

 図-46のように,ろうとの中に砕いた氷を入れてその中に調べたい温度計を,0℃の目盛線のすぐ下まで入れます。約10分位そのまま静置しておいてから,温度計を軽くたたいてから示度を読みます。

もし,0.3℃を示したならば,0.3℃のところが本当の温度の0.0℃に相当し,この温度計の0.0℃のところは-0.3℃に相当します。

(4)0℃以外の標準点の比較はどうしたらよいだろうか。

 その比較は簡単には出来ません。それで途中の目盛を標準温度計を使ってして下さい。

 標準温度計

これは普通温度計を校正するときに必要になってきます。二重管構造で目盛範囲は0〜100℃,1目盛0.1℃で比較検査成績書添付のものがよいです。

全体に,破損しやすいので十分に注意して,教師だけが取り扱うようにします。

図-46 温度計の0℃の決めかた
図-46 温度計の0℃の決めかた


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