小学校理科教材指導のてびき-056/80page

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 2)徒手切片法

 葉・茎・根などの断面を観察するにはできるだけ薄い切片を作るようにします。それには新しい安全カミソリを使います。

 ア 葉などをニワトコのピス(髄)にはさむ。

 イ 刃を手前にひくようにして,ピスとともに薄く切ればよい。

 ウ 切片を水を入れた

シャーレに移す。(図-60)そのうち薄いと思われる切片をスライドガラスにとり,水を1〜2滴たらしてカバーガラスをかける。

図-60 薄い切片の作り方
図-60 薄い切片の作り方

(2)永久プレパラート

 1)簡単な永久プレパラートの作り方

 ア 表皮はく離法でつくったタマネギやムラサキツユクサなどの表皮(5mm四方の大きさ)を,シャーレの水中で気泡をとり,スライドガラスにのせる。

 イ 酢酸カーミン液(市販)を1滴たらし,5分後に柄付針とピンセットでまるまっている表皮をのばす。そっている内側が表面なので上にする。(図-61)

 ウ 染色が不十分な場合は,再び酢酸カーミン液を加えてアルコールランプで加熱する。

 ※液を少し暖める程度で絶対煮沸させない。

 エ 染色が終ったら,45%酢酸溶液をかけて脱色する。

 オ これに,スポイトで75%アルコールを1滴静かにたらし,まわりの液をガーゼでふきとる。これを数回くり返す。スライドガラスに表皮が固定される。

 力 さらに下記のように,アルコールで脱水し,キシロールで透明化し,カナダバルサムで封入する。

図-61
図-61
75%エチルアルコール →90%エチルアルコール →100%エチルアルコール
(5分) (5分) (5分)
→100%エチルアルコール →キシレン →キシレン →カナダバルサンで封入
(5分) (1分) (1分)  


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