小学校理科教材指導のてびき-055/80page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]


5 作製の要点

(1)適当な材料を選ぶ。

(2)材料を固定する……生物は死ねば細胞に変化をきたすので,できるだけ早く固定して生きたままの姿に保つことが必要になる。

(3)微細なものはそのまま扱い,大形のものは薄い切片にする。

(4)色素で染める。

(5)材料を完全に脱水して封入する。(P.56 下から4行目参照)

 以上五つの段階には,それぞれ多種多様の方法があります。

4 植物組織のプレパラートの作り方

(1)一時プレパラート

 1)表皮はく離法

 植物の葉などの表皮をはがして観察材料をつくる方法で,タマネギのりん葉などはカミソリの刃で方眼の切り傷をつけ,先のとがったピンセットで表皮だけをはがす。ムラサキツユクサの場合は葉の表皮を手ではがし,5mm四方の大きさにハサミで切ります。

図-59 一時プレパラートの作り方
図-59 一時プレパラートの作り方

 これをスライドガラスの上におき,スポイトで水を1滴たらし,カバーガラスをかける。

 カバーガラスをかけるときは,カバーガラスの下から針先をしだいに抜きとり,静かに置くようにして封入します。

 カバーガラスのまわりにあふれた余分の水は,ろ紙で手早くふき取ります。観察材料が透明でコントラストが悪ければ酢酸カーミンなどの色素で染色します。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。