-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-045/170page
2) 川原や,ススキの茂っている様子を書き入れる。
3) 川の名前の通り,川には,水の流れが見当らなく,川底にはススキが茂っています。これは,この付近から西の山際にかけて大きなレキや砂からなる扇状地たい積物が地下につもっているため、山から流れ下った水は,川を流れるあいだに下のレキ層にしみて伏流水となっているためです。下流で再び表面に現れ水の流れができます。
(3) 川原のレキを調べる。
川原のレキや砂のつもり方が平均的な所を選んで,1m四方の方形枠で囲う。
1) レキの大きさで分ける。
方形枠の中に入っている長径5cm以上のレキをすべてビニルシートに取り出す。(表面に見えるレキのみ)。
大きさによって5〜10cm,10〜15cm,15cm以上の3つに分けその数を調べる。
2) レキの形で分ける。
レキの形でまるい石,ややまるい石,角ばっている石の3つに分け,その数を調べる。
3) 川原のレキの大部分は,花崗岩と緑色片岩である。これらの石は,阿武隈山地東縁部に見られる岩石です。この事から川原のレキは,遠くから運ばれてくる事が理解できるし,又レキから川上の山を作っている岩石を推定することもできます。