教師のための統計入門-025/233page
(2) 度数分布表から平均値と標準偏差を求める。
(例2) P6の度数分布表(表3)から,平均値と標準偏差とを求めよ。
(表3)
階級(cm) 度数(人) 145以上〜150未満 5 150〜155 19 155〜160 34 160〜165 43 165〜170 28 170〜175 7 計 136
(表4)
階級値X 度数f fX fX2 147.5 5 152.5 19 157.5 34 162.5 43 167.5 28 172.5 7 計 136 記号 n=Σf ΣfX ΣfX2
度数分布表から,平均値や標準偏差を用いる場合には,(表3)で,本当は,階級145以上〜150未満に5人,150以上〜155未満に19人,………いる,というわけなのですが,これを,(表4)のように,各階級の中央の値(階級値といいました。この場合,身長は連続変量で,階級の端が,以上から未満になっていますから,厳密には,中央とはいわれませんが,便宜上そう考えて)
145+150/2=147.5が5人,150+155/2=152.5が19人……
というように考えて計算するのです。
したがって,度数分布表から求めた平均値や標準偏差には,当然誤差が含まれていますが,ふつう,この誤差は小さいので,そのままこれらの値を用いています。しかし,もしも,高い精度で平均値や標準偏差を求める必要のある場合には,度数分布表から求めてはいけないことになります。データの一つ一つの値から,(例1)のようにして求めなければなりません。
なお,くわしくは,p136問2をごらんください。
○ Mあり電卓を用いる場合
(表4)の空欄は,埋める必要はありません。平均値xを求めるキー操作は,