高等学校「理科1」のてびき-060/133page

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(指導資料) 13 細胞の観察と大きさの測定

1 ねらい

生物体をつくっている基本的な構成単位である細胞の構造を知るとともに、ミクロメーターを使ってその大きさを測り、細胞の大きさの概念をあたえる。

2 準備

顕微鏡、スライドガラス、カバーガラス、ピンセット、柄つき針、ろ紙、酢酸カーミン液、カミソリスポイト、接眼ミクロメーター、対物ミクロメーター、タマネギ(表皮をはがしやすい植物が適当。例:ムラサキツユクサやベンケイソウの葉など)

※ 接眼・対物ミクロメーターは、顕微鏡1台について、1組ずつあることが望ましい。

3 方法

(1) プレパラートの作りかたタマネギのりん片の内側に、カミソリで5mm位の四辺形に浅い切れ目を入れる。切れ目の一隅をピンセットでつまみ、表皮をうすくはがす。はがした表皮は、表側を上に、スライドガラスにのせ、水を1〜2滴落とす。その上に柄つき針などを使って、気泡が入らないようにカバーガラスをかける。このとき、カバーガラスを斜めにして柄つき針にたてかけ、柄つき針を少しずつ移動して、カバーガラスが静かに倒れるようにするとよい。カバーガラスのまわりにはみ出した余分の水を、ろ紙片を使ってふきとる。このとき、カバーガラスを動かさないようにする。このようにして作られたプレパラートを、顕微鏡のステージにのせて観察する。

(2) 顕微鏡での観察は、まず低倍率で行い、順次、高倍率にして行うようにする。基本的には、カバーガラスのごく近くまでさげたレンズを、少しずつあげながらピントを合わせるようにする。ピントのあう対物レンズとカバーガラスの間の距離は、おおよそ図1のようになる。

ピントのあう対物レンズとカバーガラスの間の距離

(3) 染色した細胞で核を観察する。

(1)と同様に、はがしてスライドガラスの上においた表皮に、酢酸カーミン液を1〜2滴かける。5分間ほど放置したあと、カバーガラスをかけて、顕微鏡で観察すると、核が赤く染まってみえる。

(4) (1)、(3)ともに、白紙にスケッチをする。スケッチは、顕微鏡の視野にとらわれずに、数個の細胞をできるだけ大きく書くようにする。染色をした場合と、しない場合での核のみえ方に注意したい。

(5) ミクロメーターを使って細胞の大きさを測る

1) 顕微鏡の接眼レンズの上端のレンズをはずし、きれいにふいた接眼ミクロメーターを落しこみ、再び、上端のレンズをはめる。(図2)

2) 対物ミクロメーターを顕微鏡のステージにのせる。このとき、中央部の円形部分か、ガラスに刻まれている文字に注意して、対物ミクロメーターが裏返しにならないようにする。


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