高等学校「理科1」のてびき-086/133page
(指導資料) 地球の大きさの測定
1 ねらい
同一子午線上にある、二地点で測定した、太陽の南中高度の差は、二地点間の距離に対する中心角に等しくなる。このことを応用すると地球の半径を測定することができる。
この実験を、透明半球を使って実施し、地球半径の測定方法を理解させるとともに、その値を利用して、地球の大きさを求めることを考えさせる。
天頂と天底を通る大円(垂直図)は数多いが、その中で、天頂・天底・天の北極・天の南極を通るものを、子午線という。したがって、地球上では同一経度線上の二点であればよい。
理論的には(図2)から
2πR:l=360°:θ→2πRθ=360°l
R=360°l/2πθ
R=180°l/πθ となる。
2 準備
準備については、生徒用と同じがあるが、透明半球を購入しても、高度測定用定規が付属していない場合があるので、その場合は、次のようにして作るとよい。
(1) 透明半球の外周にそって、頂点に達するような長さのTPシートやその他の透明なものを使用して作る。図3
(2) 上図のようにして、分度器を使って目盛りを記入する。(透明半球の数だけ作っておくとよい)
また、プラスチックのものさしは、できるだけ薄いもので、透明半球の曲面にそって、曲げて測定できるものであることが望ましい。
3 方法
例として、透明半球の半径10cmのものを、使用した場合について、説明しよう。
(1) 画用紙に半径10cmの円をかき、中心に・印をする。