高等学校「理科1」のてびき-087/133page
(2) 円に合わせ、透明半球をセロテープで固定し、太陽光線のあたる所に水平にセットする。
(3) 太陽の陰が中心の・印と一致するように、'透明半球上の一点に水性マジックペンで・印してA点とする。
(4) 半球の頂点に水性ペンで・印をする(B)。(このようにすると、AとBを結ぶ線は大円となり、観測者が緯度4の地点にいると、A〜Bを通る線は子午線となる)。
(5) 太陽高度(h)を測定する。この時に高度測定定規の精度を考えながら、数回(5〜10回)測定し平均させたい。 今太陽高度が50°であったとする
h=
(6) 高度hを使ってθを求める
θ=90-h
θ=90- =
θ=
(7) プラスチックのものさしを使ってA・B間の距離(l)を測定する、(この時も数回の平均を使用する。
上の条件であると l= cmとなる
(8) (l)、(θ)からRを計算してみよう。
R=360°l/2πθ=180°l/πθ=180°× /3.14× =1256.4/125.6=10.00〔cm〕
4 結果と考察
(1) 透明半球2箇でつくった球の体積 V=4186.7〔cm3〕
表面積 S=1256 〔cm2〕
(2) 地球の場合は編平率が1/298程度の植円であり、実際は西洋梨の形をしているといわれる。したがってエラトステネスの方法では誤差が生じることになる。
(3) 地球上の場合は、普通経線上の二つの地点を選んで計算させている。
(例) 千葉県市川市(¢A)と会津若松市(¢B)はほぼ同一子午線上にある(東径140°)、その距離はlkmである。このことから地球の半径を推定せよθ=(¢B-¢A)
R=180l/3.14(¢B一¢A) 〔km〕となる。