高等学校「理科1」のてびき-110/133page

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るが、中緯度付近に達するとそれ以上進めなくたり空気がたまり高圧帯をつくる。この高圧帯を日本では小笠原高気圧と呼んでいる。

(6) 極地方の高圧帯から流れ出す北東の寒気の範囲を、青鉛筆でうすくぬる。極地方には冷たく重い空気がたまり高圧体をつくり、北東方向の極東風となって、これより流れ出る寒気と、亜熱帯高圧帯から流れ出す南西方向の偏西風がぶつかり前線(極前線)ができ、前線上には低気圧が発生しやすく荒天の場合が多い。

写真では、日本の東海上に横たわる寒冷前線が手がかりで、寒冷前線にともなう雲から極地方にかけてが寒気の範囲と考えられる。

(7) 地球の熱収支で、北極では空気は冷され重くなり下降気流がおこっており、赤道付近では暖められて上昇気流がおこっている。写真の白っぽいところは、上昇気流で生じた雲で、天気の悪い低圧部(帯)であり、黒っぽいところは、雲のない天気のよい高圧部(帯)で下降気流がおこっている。

これらをふまえて、東経150°の経線に沿って、赤道付近の暖かい空気と極地方の冷たい空気の対流を白地図の左側の断面図に書き入れ、また、大気の大循環にともなう地表近くの大気の流れを白地図に矢印で書き入れよ。

白地図

4 留意点

(1) "ひまわり"の雲映像は日常、テレビで茶の間に入りこんでおり、生徒達には親しまれた存在となっている。これらの雲の分布位置、雲の動き、雲の形などを正しく観察する態度を身につけさせる。

(2) 前線にともなう雲の形を理解する。

(3) 雲の移動を通して、大気の大循環を観察させる。

(4) テレビの雲映像を写真を茶の間で写す場合、ASA100、絞り:4、80cm離れて1/30秒で十分です。季節の特徴ある雲写真を写して教材に用いる。


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