-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-019/231page
の流れがれん痕から推定されます。
2)スランプ構造(層肉しゅう曲)
地層がグニャーと曲がっているが,注意して観察すると,このグニャーと曲がった地層と,それをはさむ上と下の地層は水平地層でうねっていません。不思議な地層ですね。
このような構造はスランピング(層内しゅう曲)と呼ばれており,新第三紀の地層に見かけます。これは湖底や海底の傾斜面にたい積した泥が,まだ固まらないうちに動かされ(小規模な地すべり)たため,泥層がうねってできた模様です。
このようなスランプ構造の見られる地層の多くは,粘土質の岩質からできています。
3)プル・アパート
層理面に沿って,泥岩のブロックが,ダンゴの串さしのようにちぎれて所々に並んで入っている構造を,プル・アパートといいます。
この構造は,湖底や海底につもった泥が,固まらないうちにすべり,ちぎれてブロッ
こんなに地層が曲がっている。
福島市飯坂町円部(鮮新統)
いわき市豊間海岸(中新統)
福島市飯坂町赤川(鮮新統)