-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-020/231page
クになったもので,その外,水中の乱流の生ずる水底面でもできます。
4)サンド・パイプ
層理面に垂直に,直径1cm,長さ10cmのパイプ状の砂の棒が見られます。
泥や砂のつもっている浜辺や水底でカニや貝が穴を掘って住んでいたが,後で砂などで埋められてできた模様で,これはサンド・パイプと呼ばれ,昔の生物の住んでいた跡ですので,生痕化石です。
5)クロスラミナ(斜交葉理)
砂岩層によく見られる模様で,斜めに波が互いに交わり合っているような構造をしています。
この斜めの一つの波模様を葉理面と呼ひますが,一般に,葉理面が層理面(地層の重なり面)に対してある角度をなして斜めにたい積している構造を,斜交葉理(クロスラミナ)と呼んでいます。このような構造は,三角州のように流路や水量がたえず変化する所にできやすいのです。
6)不整合(斜交不整合)
写真は,傾斜している砂岩やシルト岩層の上に,ほぼ水平にレキ層が重なっている様子を示しています。
層理面に垂直にたつ砂の棒
楢葉町(鮮新統)
地層が交差してたい積している斜交葉理
新地町真弓(鮮新統)