-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-075/231page
高倉小学校
1、地層の観察
(1)観察する場所
学校より北に200mの高台のがけ
(2)がけから離れて地層全体を観察する。
1)がけの地層が見通せる所から,がけの全体をスケッチする。
2)地層の重なり方に注意して地層を書き入れる。
また,地層の色や厚さ,地層に見られる模様,地層のずれ(小さな断層)など気付いたことを書き入れる。
3)この高台は,泥質凝灰岩層や波のような模様のある砂層が積み重なってできていることを理解する。
(3)地層に近づいてその特徴を観察させる。
(A)層は葉理(1枚の地層の中の粒子の配列によりできる境目の模様)の見られる淡黄色をした泥質凝灰岩で,ここでは2m以上の厚さが観察されます。
(B)層は5mm大の円レキを含む砂レキ層で20cm程の厚さです。
(C)層は砂層で,よく注意して見ると斜交葉理が発達しています。屑理(地層と地層の境目)と葉理をよく区別しておきましょう。この様な構造は,流れによって運ばれてきた砂粒が,安定角の範囲内で次々と斜面を作ることによってできたものです(浜通り編の55ページ参照)
がけの中央部のB層が途中で切れ,ずれています。このような現象を断層と呼んでいます。ここでは規模の小さい断層が観察できます。
これらの地層は第四紀の洪積世に郡山市周辺にたい積した郡山層と呼ばれる