-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-082/231page
す。
(B)層は学校の裏のがけの下部の地層と同じ地層で,1〜3cm大のレキを含み,(A)層と違って砂粒は粗く淡黄色をしています。また地層の厚さは約4mです。
(C)層は赤色を帯びた砂層です。
これらの地層は,第四紀の洪積世の郡山層の上部に相労する地層で,学校の裏の山の頂は郡山盆地に見られる段丘面でも最も上位の段丘面です。
2、川原のようすと流水のはたらき
(1)調べる場所
笹原川の川中橋
(2)土手の上から川原の様子や水の流れを観察する。
1)土手の上から川の全景をスケッチする。
2)川原や,川床の岩盤の様子,水の流れなどを書き入れる。
3)川岸でけずられている場所があれば,それは川原側か,川原の向こう岸か。川が大きく曲がっている他の場所で,川岸が,けずられているのは,川が曲がっている内側か外側かを調べる。
(3)川原に下りて水の流れを観察する。
1)川原から向こう岸に進むにつれ深さはどう変わるか。
2)水中のぞき箱で川底にそって砂などが流されている様子を観察し,川原のレキのような大きな石はどのような時に,どのようにして運ばれてきたのか話し合う。
3)川床の岩盤上にくしの歯で引きかいたように平行のみぞができている。このみぞはどうして生じたのか考える。
川の上流近くでは,流れの勾配も急で,中流に比べて流れも速く,川底をけずり下げていく働きが大きいので,川床に岩盤の出ているような所は岩盤が深く浸食され,くしの歯状のみぞができる。