-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-188/231page
がけに見られる地層は,塊状で層理は観察できません。地層には1〜3cm大の黒や,白っぽい角ばったレキが含まれています。これらのレキは安山岩や流紋岩のレキで,火山灰が海底につもってできた地層で,角レキ凝灰岩層と呼ばれています。
2、川原のようすと流水のはたらき
(1)調べる場所
高橋附近の川
(2)土手や橋の上から川原のようすや,水の流れを観察する。
1)川の全景をおおづかみにスケッチし,水面から顔を出しているレキの集まっている(川原)所や川床に散点している大きなレキ,早瀬など気付いたことをスケッチに書き入れる。
2)川が大きく曲がっている所で,レキが水面から顔を出し集まっている川原は,内側にあるか,外側にあるか。
他の場所でも調べてみる。川が大きく曲がる所では,なぜ,川原は内側にできるのか話し合う。
3)橋の近くで早瀬が観察されるが,早瀬では1m大の大きなレキが川床にゴロゴロしている。なぜ小さなレキはないのだろうか。
4)小さなレキが水面から顔を出している川原の近くと,川原から離れた所で流れの速さはどう変っているか,木片を流して比べる。
5)川岸の岩盤にできたポット・ホール(おう穴)橋の下の岩盤に2mを越えるボールのようなまるい穴が観察できる。よく川底が岩盤でできているところでは,つぼのような穴を見かける。穴の中には石ころが入っており,川の流れで生じたうずで,石ころや砂が穴の中で回