-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-223/231page
(3)地層に近づいて観察させる。
(A)層の表面は風化して淡黄色をした角レキ凝灰岩がつもってできた地層です。地層の内部は緑色をしている凝灰岩です。
(B)層は青味を帯びた凝灰岩賞砂岩層で層理が見られます。
(A),(B)層はともに中新世の初期に海底につもってできた緑色凝灰岩類です。
(C)層と下の(A)層との境はデコボコしています。これは,(A)層が浸食され表面がデコボコとなり,その上に(C)層がつもったもので,この(A)層と(C)層の境の面を不整合面と呼んでいます。
(C)層は川原で見られるような円レキがつもってできたレキ層です。
(D)層は水平方向につもっており,淡青色をした粘上層です。
(E)層は(D)層に平行に重なった茶色をした細粒の砂層です。
(C),(D),(E)層は第四紀の段丘件のたい積物です。
2、川原のようすと流水のはたらき
(1)調べる場所
只見川と伊南川の合流点付近
(2)土手の上から川原の様子や水の流れを観を観察する。
1)土手の上から川の全景をスケッチする。
2)川原や中州,川原のふちのけずられてる様子など,気付いたことを書き入れる。
3)川の合流点での流れの様子,川の曲がっている場所での川原のふちのけずられ方などについても調べてみよう。
4)川原ができているのは,曲がって流れている川の内側か,外側か。
(3)川原におりて,流水のはたらきを調べる。
1)(ア)付近の川原に立って,川原の近くから対岸までを見渡し,流れの速さと川の深さの関係について調べてみよう。