研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-018/96page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]


9 習熟度別学習を進めるに当たっての全体構想を,どのように立てたらよいでしょうか。

1 習熟度のとらえ方

 ある研究指定校の研究に,小学校3・4年の算数が解けない高校生の例が報告されています。ですから,学校によっては,小学校段階まで下がって,そのつまずきをとらえてゆく必要があります。次の図のように,小・中・高の関連のもとに,習熟度判定テスト問題を作成して,各生徒の習熟度をとらえるのも一つの方法でしょう。

 テスト問題の系列化は,数学のように積み重ねの必要な教科ではある程度可能でしょうが,国語・社会などでは,教科の性格上むずかしい面があると思います。しかし,厳密なものでなくとも,系列化を図ることは,習熟度の低い生徒に対しては,どこでつまずき,それをどう指導するか,また,その生徒に何をどれぐらい教えるかの基準を知る手がかりの面で,必要だと思います。

 もちろん,習熟度をとらえるには,一つの尺度では不十分ですから,教科・科目の成績とか,さらに,成績の根底になっている意欲・態度なども並行してとらえておきたいものです。一例を図で示せば,次の図3のとおりです。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。