中学校技術・家庭科研修講座資料材料試験機の使い方-020/26page

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(7)引張強さとは,引張荷重(kg)を平行部の原断面(mm2)で除した商(kg/mm2)をいう。

(8)全伸びとは,引張試験においてある荷重を加えたとき,その状態における標点間の長さと標点距離との差の標点距離に対する百分率をいう。

(9)永久伸びとは,引張試験においてある荷重を加え,つぎにこれを除去したのちにおける標点間の長さと標点距離との差の標点距離に対する百分率をいう。

(10)破断伸び(単に伸びと呼んでもよい)とは,試験片破断後における永久伸びをいう。

3.試験片

(1)試験片はJIS・Z2201(金属材料引張試験片)による。ただし,別に規定されているものはこの限りでない。

(2)試験片の採取,作製は,それぞれの材料規格によって行い,試験片となる部分の材質に変化を生ずるような変形,または,加熱は,避けなければならない。上降伏点,下降伏点,または,耐力を測定するには,とくにこのことが必要である。

 せん断,打抜きなどによって荒加工を行う場合には,その影響を受けた領域を切削し除去して,平行部を仕上げる。

(3)線のきょう正はできるだけ避けるのがよく,きょう正を必要する場合には手で行うなど,材質に影響を及ぼさないようにする。

(4)標点は,ポンチ,または,けがき針でしるすのを標準とする。ただし,試験片の材質が表面きずに対して敏感,または,きわめてかたい材質の場合には,塗布したけがき塗料の上にけがき針でしるす。

4.試験機

(1)引張試験に用いる試験機は,JIS・B7721(引張試験機)による。

(2)試験機は強固な基礎台にすえ付け,つかみ装置取付部を結ぶ直線を正しく鉛直,あるいは,水平において使用しなければならない。

(3)試験機は,その主要部分の分解組立て,あるいは,模様替えを行った場合や,すえ付け替えを行った場合には改めて検査を行い,JIS・B7721に適合することを確認したのちに使用する。

(4)前項の場合に該当しない場合でも,使用度数に応じ,一定期間ごとに精度の再確認を行わなければならない。

5.試験


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