中学校技術・家庭科研修講座資料材料試験機の使い方-019/26page

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V.金属材料引張試験方法に関する規格

1.適用範囲 この規格は,金属材料の引張試験方法について規定する。

2.用語の意味 この規格で用いるおもな用語の意味は,つぎのとおりとする。

(1)引張試験とは,試験機を用いて試験片を徐々に引張り,降伏点,耐力,引張り強さ,伸び,絞りのすべてまたはその一部を測定することをいう。

(2)引張試験片の平行部とは,試験片の中央部における同一の断面を有する部分をいう。

(3)試験片の標点距離とは,平行部に付けた2標点間の距離であって,伸び測定の基準となる長さをいう。

(4)降伏点を分けて上降伏点と下降伏点に区別する。ただし,紛らわしくないときには上降伏点を単に降伏点と呼んでもよい。

 (a)上降伏点とは,引張試験の経過中,図5-1に示すように試験片平行部が降伏し始める以前の最大荷重(kg)を平行部の原断面積(mm2)で除した商(kg/mm2)をいう。

 (b)下降伏点とは,引張試験の経過中,図1に示すように試験片平行部が降伏し始めたのちのほぼ一定の荷重(kg)を平行部の厚断面積(mm2)で除した商(kg/mm2)をいう。

図5-1 降伏点

図5-1 降伏点

(5)耐力とは,引張試験において規定された永久伸びを起こすときの荷重(kg)を平行部の原断面積(mm2)で除した商(kg/mm2)をいう。ただし,とくに規定のない場合は,永久伸びの値を0.2%とする。

(6)引張り荷重とは,引張試験の経過中,試験片の耐えた最大荷重(kg)をいう。


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