中学校技術・家庭科研修講座資料材料試験機の使い方-022/26page
規定寸法の少なくとも0.5%の数値まで測定しなければならない。ただし,2mm以下の寸法に対しては,0.01mmにとどめてもよい。円形の断面積を求めるための直径は,互に直交する2方向について測定した値の平均値をとる。
(2)標点距離は適当な測定器を用いて規定の寸法の少なくとも0.1%の数値を測定しなければならない。ただし,100未満の寸法に対しては,0.1mmにとどめてもよい。
標点距離の決っている伸び計を用いる場合には,あらかじめ前記の測定を伸び計について行う。
(3)上降伏点,および,下降伏点は,つぎの式によって求める。
上降伏点の場合 σsu=Psu/Ao 下降伏点の場合 σSL=PSL/Ao σsu:上降伏点(kg/mm2), Psu: 1)参照 σSL:下降伏点(kg/mm2), PSL: 2)参照 Ao: (1)の原断面積(mm2) 1)上降伏点を求めるには試験片を徐々に引っ張ったとき,試験片平行部が降伏し始める以前の最大荷重,たとえば荷重指針を有する試験機では,指針が一時停止,または,逆行する以前の最大荷重 Psu(kg)を求める。
2)下降伏点を求めるには試験片を徐々に引っ張ったとき,試験片平行部が降伏し始めたのちの,ほぼ一定の荷重,たとえば荷重指針を有する試験機では,指針が一時停止,または,逆行したのちに一時停止する荷重 PSL(kg)を求める。
(4)耐力は,つぎの式によって求める。
σε=Pε/Ao σε: 耐力(kg/mm2) Pε: 伸び計を用いて荷重と伸びた量との関係線図を求め伸び軸上規定の永久伸び(ε)に相当する点から試験初期の直線部分に平行線を引き,これが線図と交わる点の示す荷重(kg)。 Ao: (1)の原断面積(mm2) なお,耐力が規格に合格するかどうかを決めるだけでよい場合には,規定値に原断面