理科学習指導資料小学校低学年理科の指導-077/116page
○葉からとれると答えた児童 11人(30%)
○花からとれると答えた児童 25人(66%)
○くだものからとれると答えた児童 8人(21%)
問3 色水をつかって、どんなあそびをしてみたいと思いますか。 ○えのぐあそび(絵をかく) 22人(58%)
○ジュースやさん 9人(24%)
○まぜて遊ぶ 3人(8%)
○あぶり出し 1人(3%)
○きれをそめる 2人(5%)
この結果から
○色水をとった経験が「すこしある」と「ぜんぜんない」をあわせると、全体の82%にものぼる。身の回りの植物に接する機会はあっても、草花を使って遊んだ経験はきわめて少たいといえる。
○色水は、花からとるという意識はあっても、葉や実からとることについては、ほとんど意識していない。
○色水の色の違いには強い興味・関心をもっている児童が多いが、それ以外の特徴にはほとんど目を向けていない。
5 単元構成と評価
児童は色水をとった経験も少なく、色水がアサガオなどの花からだけとれると考えている児童が大部分である。そこでまず、児童たち全員が色水がとれることを知っているアサガオをたたきぞめさせ、植物には汁が含まれていることを確かめ、植物の汁への関心を高めていきたい。さらに校庭のさまざまな草花から色水をとったり、学校のそばの信夫山にでかけ自然の中から色水のとれそうな花や実を持ちかえり、その色水をとったり、さらに、くだものや野菜などからも工夫しながら色水をとり出させる。このように、色水をとる経験を徐々に広げる中で、植物とそこに含まれている汁には、特徴があることをとらえさせていくとともに、植物の汁に対する見方を深めていくようにしたい。
植物に含まれている汁を取り出す過程においては、児童がさまざまな工夫をしながら、くりかえし試みる中で、花や葉、実あるいはそれぞれの植物に適した汁の取り出し方があることを発見させていきたい。さらに、このようにしてとった色水を使い、絵を書いたり、あぶりだしをさせながら植物の汁のもつ不思議さや、水と違う性質があることをとらえさせていきたい。
このように、本単元では、いろいろな植物から色水をとることを中心に展開し、児童が、様々な工夫をしながら自分の手で色水をとり、五感をフルに発揮して単元のねらいに迫るとともに、自然に親しみ、植物に接する楽しさを味わわせたい。
評価については、それぞれの活動のあとに、わかったことや、不思議に思ったことなどを書かせ、その活動の中でねらいに対してどこまで、迫ることができたかを見て実施していきたい。