先端技術をとり入れた理科(物理領域)に関する教材・教具-000-01/47page

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まえがき

 現在、我が国の科学教育の中で、将来国際社会の一員として、その役割を担う児童生徒の育成のあり方が問われている。
 すなわち、人間性豊かな児童生徒の育成、ゆとりある充実した学校生活、基礎的・基本的な教育内容を重視した教育を基本理念として、教育課程の具体的な実践上の努力が教職員に求められている。
 理科教育における「わかる授業の成立」のための認識の原点は、「すべての児童生徒は、自然の事物や現象について、創造的に考え行動する資質を秘めている」ところにあると言われている。
 それを、いかにひきだしていくのかが教師の力量である。教師は、児童生徒の知識・技能などを現時点から無理なく、それぞれに応じ更に上位の到達段階に達した満足感にひたらせることができるように、教材・教具などを用意しなければならないわけである。そして、一人一人の児童生徒が授業にどう参加し、どのように行動し、いかに思考し、発展させているかを常に確かめながら、それに即した指導を展開できるようにしなければならない。
 科学的な表現をするならば、デューイの言う「教師の指導量は、生徒の理解した量ではかる」ということになる。
 今回、よりよい授業の実現のために、学校の先生方が現在まで蓄積された教育観、教育理論、教育技術をフルに投入され、教育にかける情熱をさらに確固たるものにされるよう願いをこめて資料を刊行した。
 理科教育に直接たずさわる先生方の御活用を切に期待して止まない。

昭和59年2月10日

福島県教育センター 所長 舟山昇


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