先端技術をとり入れた理科(物理領域)に関する教材・教具-018/47page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]


る)をつなぎ、なるべく遠く離して設置し、溶液中にL端子とGND端子からの炭素電極をつける。イオンがあれば電位差が出る。

4)心電図・筋電図
 動物などを調べる場合は、電気生理学に述べられている方法を用いるが、人体の場合には、前述の三点導出を行う。アンプの0UT PUTから、シンクロスコープにつなぎ、輝点の移動速度を0.01sec/cm程にするとよい。〔図15〕のような波形が見られる。

〔図15〕

心電図・筋電図

 筋電図は、L、GND、Rの順に調べる部位に電極を配置し、屈伸をさせると電位の変化から得られる。本格的に調べる場合は、「文光堂 真島英信著 生理学」を一読されたい。

5)地電流については電極の配置が近い場所で観測できるので、実験していただきたい。

6)熱電対
 L端子に長さ30cm程度の銅線の一端をつなぐ。GND端子に30cm程度の鉄の針金をつなぐ。そして、それぞれの他端を磨いてより合わせる。より合わせたところを手でつかんでいると起電力が生じることがわかる。次にライターの火をその場所に近づけると、更に大きな起電力を生じたのがわかる。

6.電流をほとんど流さないで電圧を測定するOPボルトメーター(中・高)(略称 オペボル)

 〔図16〕は、入力側に流れる電流が10-12オーダーと、ごく微小である。電圧の測定では、回路の電圧を正確に測定できICやLSIなどの各部の電圧を測定したり、コンデンサーにチャージされた電圧を読みとることができる。静電気の電圧も測定可能である。回路の入力インピーダンスは1013Ωオーダーである。
 LH0052などを用い、回路は普通のもので、特に前述のものとは変わりはない。
 入力側は静電破壊を防ぐため、10MΩとツェナーダイオードと同じ作用をもたせた2SC1000BLがある。ツェナーダイオードが使えなかった理由は、逆方向インピーダンスが低いからである。
 回路中のRと半固定VRは、10V以下の電圧測定に用いる場合の倍率器である。すなわち、10VレンジではVR=20KΩ、R=80KΩ程度とし、VRの調節で倍率1とする。lVレンジの時は同様にVR=2KΩ R=8KΩ程度にすればよいし、1mVレンジまで設定してよい。
 10Vレンジより高いレンジは、抵抗分割入力となる。高抵抗の精度のよいものが、タマデンから出ているので使用する。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。