福島県の中学校の学習に対する意識と行動-035/115page

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も多く,次いで1みんなや自分の考えをよりょくしようと考えている」とする回答が多い。また,学年が進むにつれて,「みんなや自分の考えをよりょくしようと考えている」とする回答が少なくなるとともに,「話し合いを聞いて,自分の考えをもとうとしている。」,「話し合いの結果だけを聞こうとしている」とする回答が増える。
話し合いのとき、考えていること(2年)
話し合いのとき、考えていること(2年)

 下位になるほど「みんなや自分の考えをよりょくしようと考えている」とする回答が少なくなるとともに,「話し合いの結果だけを聞こうとしている」とする回答が増える。

(2) 表現(文章表現)

 ここでは,はじめに次のような例題を提示して,ふだんの学習行動を想起させながら回答させた。

例題 中学2年「日常生活の中のある出来事から思うこと」

 作文のテーマ,文章の構成や表現の工夫の大切さについて,多くの生徒は意識はしているが,実際に内容を検討しながら書こうとする探究的な生徒は少ない。そして,学年が進むにつれて,自分なりの考え方や感じ方を強く意識する生徒が多くなる反面,テーマや文章を検討することによって,自分の考え方や感じ方を深めていこうとするような生徒が少なくなると言える。

 また,下位の生徒ほど,自分なりの考え方や感じ方を意識したり主体的・探究的に考えることが少ない。しかし,上位の生徒のなかにも,テーマについての探究的な意識の低い生徒が少なくない。

 好き嫌い別に見ても,国語が嫌いな生徒ほど,自分なりの考え方や感じ方についての意識や文章を検討するような意識が低いという傾向が見られる。しかし,そのような国語嫌いの生徒でも,表現を工夫しようとする意欲を持つ生徒が多いことがわかる。


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