平成9年度学力到達度調査研究-047/62page

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「補助線を引いて」の解答分類

タイプ1

「補助線を引いて」の解答分類 タイプ1

正答率 10.1%

誤答率 1.5%


タイプ2

「補助線を引いて」の解答分類 タイプ2

正答率 14.1%

誤答率 0.5%


タイプ3

「補助線を引いて」の解答分類 タイプ3

正答率 9.1%

誤答率 5.1%


タイプ4

「補助線を引いて」の解答分類 タイプ4

正答率 2.0%

誤答率 0%

【資料5】の「その他」の誤答7.1%の多くは,台形AEFDと台形ABCDが相似と考え,5×2=10,あるいは11÷2=5.5としたものである。相似な三角形において対応する辺の比の関係が,四角形の場合にも成り立つと類推した誤りと考えられる。また,「補助線なし」の正答が20.7%,誤答が11.1%である。補助線を引くことによって,見えなかった形が見えてくることや思考の過程や根拠を明確にできることに気づかせることで,補助線を引く習慣を身に付けさせたい。

ウ 指導の要点

○ 既習事項を活用して考える態度を育てよう

相似を考える場合に,三角形をもとにするという考えが基礎となることを定着させたい。特に,【資料6】の定理の学習後に,発展的に,平行なAD,BE,CFの線分の比について考えさせることにより,2つの台形を相似な形と認識した誤りに気づいたり,相似な図形は三角形をもとにして考えるという学び方を知ることにつながる。いずれにしても,誤りの多いところであるから,誤答例を取り上げながら生徒の多様な考えを引き出し,比較検討していくなど,ていねいに指導していく必要がある。

【資料6】

定理

平行な3つの直線a,b,cが直線1とそれぞれA,B,Cで交わり,直線mとそれぞれD,E,Fで交わればAB:BC=DE:EFである。

AB:BC=BE:CFが,成り立つかどうか調べてみよう。

資料6

○ 補助線を引く意味づけを大切にしよう

図形の学習では,一本の補助線が解決の手がかりになることが多い。しかし,「補助線を引きなさい。」と指導するだけでは生徒の力にはならない。教師としては,「既習の図形に結びつけられないか。」,「既習の図形の性質を使えないか。」という考え方について,助言することが大切である。また,生徒には,「相似の考えを利用するために三角形が必要であると考えた。」,「この辺に平行になるように直線を引いた。」というように,補助線を引いた根拠を明確にして意味づけさせるようにしたい。

〈参考文献》

杉山吉茂著

「数学のつまずきとその指導」

東京書籍 (1958)
福森信夫編 「授業にいきる教材研究中学校数学科2年」 明治図書 (1982)
佐藤俊太郎編著 「よさを味わう授業の創造一中単数学一」 明治図書 (1988)
佐藤俊太郎・片平嘉正編 「ベストを求める数学科授業研究」 明治図書 (1992)
  「数学教育」 明治図書 (1994・10月,1995・11月,1996・9月)

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