すぐに使える 実践事例集 平成13年10月-091/114page

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情報ネットワークの

 

教育的活用

 
 
 

Linuxによる教育用イントラネットサーバの構築

 
 

 


1 研究の趣旨

コンピュータ利用の形態は,従来のコンピュータ単体で用いるスタンドアロンからインターネットやLANに代表されるネットワークが主流になってきました。学校においてもインターネットの整備にともない,校内LANの敷設が進められています。

LANにおけるネットワークの種類は,コンピュータ同士を対等の立場で接続する「ピア・ツー・ピア型(peer to peer※peer=同格)」と,ネットワークに参加する各クライアント(コンピュータ・ユーザ)や,ファイル・プリンタ等の共有資産を1台(または複数)のコンピュータ(サーバ)に管理させる「クライアント・サーバ型」に二分されます。

ピア・ツー・ピア型のネットワークでは,NIC(Network Interface Card:LANカード)とケーブル,ハブ等の最低限の機器を導入し,簡単な設定をすればファイルやプリンタの共有ができるネットワークの構築が可能です。しかし,ファイルの保護等のセキュリティが皆無に等しく,パスワードをかけても簡単に解読される危険性があります。また,プリンタを共有した場合,プリンタが直接接続されているコンピュータに印刷データのスプールが集中し,そのコンピュータのパフォーマンス低下の原因となり,最悪の場合はメモリ不足などによるフリーズを引き起こすこともあります。2〜3台で運用する場合には,コスト面や手軽さ等からピア・ツー・ピア型は有効ですが,学校のコンピュータ室のように数十台のコンピュータが接続されるような環境下では,ファイル・プリンタ共有等のサービスをサーバに一括処理させるクライアント・サーバ型が,ネットワーク全体のセキュリティおよびパフォーマンス向上には望ましいと思われます。

本研究では,イントラネット内で掲示板やアンケート等のCGIを動作させることのできるWebサーバ(ホームページを管理するサーバ)を構築する上で,設定操作をできる限り簡略化すること及びコストを最小限に抑えることをねらいに定め,上記の研究主題を設定しました。

参考 CGIについて/Common Gateway Interfaceの略。HTMLでは不可能な双方向のWebページを実現できます。代表的なものとしては,掲示板・アクセスカウンタ等があります。

 

2 研究の内容

(1)開発の星本方針

本研究では,クライアント・サーバ型ネットワークの核となるサーバの構築を手軽に行うため に,次の2点に留意して開発することとしました。


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