『生きる力』を育てる指導と評価の 実践事例集 平成14年9月-010/142page

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ようになります。
 このように,楽しくゲームを行いながら,バスケットボールに必要な「ボールを保持しない時の動き」を高めることができます。
 コートサイズを変更することで,攻めが有利になったり,守りが有利になったりしますので,実態に応じて工夫して下さい。

資料3 「宝を増やせ」
〈資料3 「宝を増やせ」〉

(3) タスクゲーム

 タスクゲームとは,本来のゲームの特性を生かしながら,ルールやコー卜に制限を設けることにより,課題の明確化を図ることができるゲームのことで,ミニゲームなどがこれに当たります。
 ここでは,コートを1本の対角線で区切ることでプレーする範囲を制限した「トライアングルコート」(資料4)でのゲームを実施しました。

 どちらのコー卜でも,2人対1人という状況になり,「宝を増やせ」と同様に,人数的に優勢と劣勢が生じます。
 2人の方は人数的に優勢なので,1人はノーマークになりやすく,パスやシュートの機会が非常に多くなります。このため,「パスの出し方や受け方」,「効果的なシュートの仕方」などが課題となり,「パスが通しやすい位置に移動する」,「シュートの際にフェイントを入れる」といった解決が見られました。
 一方,守る側は劣勢なので,相手のパスやシュー卜の阻止,リバウンドなどの多くの動きが必要とされます。

資料4 「トライアングルコート」
〈資料4 「トライアングルコート」〉

(4) 評価活動のエ夫

 作戦を立て,ゲームを楽しむことができるようになるためには,児童自身が,各自(各チーム)の力や特徴を把握したり,身に付いた力がゲームでいかに発揮されたかを分かるようにしたりすることが必要です。ここでは,スキルテストと観察による相互評価(GPAI)について紹介します。

 @ スキルテスト

 バスケットボールに必要とされる力を把握するスキルテストは,オリエンテーションでのグルーピング,各自や各チームの特徴の把握,スキルの変容の把握など,多くの場面で活用できます。
 ここで大切なことは,ゲームに使えるスキルが身に付いたかどうかを把握することです。考えられるスキルは多岐に渡ります。多くの項目を実施すれば,それだけ多くの情報を得ることができますが,時間がかかります。児童の実態や配当時間などを考慮して実施項目を設定するとよいでしょう。
 今回は,資料5(次ぺージ)のような項目に絞って実施しました。


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