体の重心をコントロールする関節群を調節するための運動プログラムです。呼吸の方法などにも注意しながら,力を抜いて行うことが重要です。5種類の運動に共通するポイントを以下にまとめました。
○ 各運動を開始する姿勢の段階で呼吸に注意し,息をゆっくり吐きながら脱力する。脱力したまま静かに息を吸い,次に息を吐きながら動作を開始する。カで体を動かすのではなく,体の重さを感じ取り,それを利用しながら動作を行う。その際にリラクゼーション活動で感じ取った脱カ感覚を利用することが有効である。
○ 動作によって痛みが生じる。それに伴い,体のあちらこちらにカが入る。これが,痛みをかばうための筋緊張である。そのときには,動作を少し戻して息を吐きながらもう一度ゆっくりと行う。あるいは,動作を少し戻したところで余分なカを全て抜き,痛みをかばうための筋緊張を和らげるだけでも効果がある。
○ 動作によって生じた痛みが和らぐと,股間節などに「つまっている感じ」や「張っている感じ」といった感覚を自覚しやすくなる。それを無理に引き伸ばすのではなく,氷がゆっくりと溶けるようなイメージで,呼吸に注意しながら柔らかく解きほぐすように行う。
○ 調整される関節の位置もイメージしながら行うと,さらに効果的である。
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