研究紀要第2号 教授組織に関する研究 実践集 - 000_02/047page
ま え が き
社会の進展に即応した教育活動を考えるとき、学校経営を検討し、組織体として協力体制のあり方を究明することは、現下の課題と思われる。この課題解決のため、教授組織に関する研究を取り上げてから3か年を経過している。
第1年次は、学校経営を教授組織を中心として分折検討し、改善の方向を決めるとともに、県下の各学校における組織機構ならびに教育活動の実態と問題点をとらえ、具体的な研究内容とその視点を明らかにした。この間各小・中学校ならびに関係機関には、積極的にご協力をいただき、所期の目的を達成することができ、その結果は、昭和45年度記要第62号「教授組織に関する研究」第1集でご報告したとおりであり、感謝申し上げたい。
第2年次は、実証研究として、福島市立吉井田小学校を委嘱し、ご協力を得ることになる。まず研究のねらいから学校組織を改め、協力体制で積極的にご検討を願い、再三の改善により、「効果的・効率的な教育活動としての教授組織」のあり方と、その方向づけを得るようになる。
第3年次には、授業検証を中心として、計画、実践、評価の各段階における協力体制、教授方式などについて究明することになり、また本県の実情から発展的に「小規模少人数学級校における教授組織」のあり方を究明するため、安達町立下川崎小学校を新たに実験学校に委嘱し、一体となって研究を続けている。
今回、一応のまとめをし、報告することになったが、今後の研究に残された問題が多いので、ご活用のうえ、ご批判、ご指導をいただければ幸いである。最後に今までご協力下さった両校に敬意と感謝を申し上げたい。
昭和47年3月
福島県教育センター所長 白 岩 和 夫