研究紀要第2号 教授組織に関する研究 実践集 - 017/047page
(4) 分析的・診断的評価
分析的・診断的評価として、体育における器械運動領域について考えてみることにする。そのねらいは、運動そのものを楽しみ、技能を競う運動になるので、観点としては、内容を技能・態度の面から分析した項目があげられるだろう。評価基準は、「よりじょうずにできる」、「できる」、「できない」といった尺度でつくることができる。
この種の評価は、行動・観察のチェックリストによることが多いようである。その中心を「できる」段階とし、できるようになった時限でチェックし、「できない」段階のものについて、分析的・あるいは診断的に検討し、努力させる。「できる」ものについては、「よりじょうずにできる」よう助言するのは当然である。
次にその一例をあげることにする。
第16表 分析的・診断的評価 6年体育 腕立て閉脚とび (3時限取り扱い)
(5) 継続的・包括的評価
継続的・包括的な評価として、到達度曲線による評価法を考えてみることにする。到達度曲線のつくり方としては、
@ 授業過程で、技能を段階的にとらえる場面をいくつかに区分する。
A 段階項目を3〜5段階とする。
B 授業後の段階を線で結び、教師の期待線と比較して評価する。次にその一例をあげることにする。