研究紀要第2号 教授組織に関する研究 実践集 - 019/047page
のに対して、全学年複数担当校は、44校の8.0%であることは、小規模校における学校経営上の問題からとも思われるが、そうであればなおきらのこと、教授組織の改善上、じゅうぶん配慮すべきことと思われる。
第19表 実際の単元指導計画の共同作成
教科 全教科 国語 社会 算数 理科 音楽 図工 家庭 体育 % 9.6 1.6 1.3 0.9 1.1 0.9 0.7 0.9 3.5 全教科実施校は、1部学年のみの実施を含めて53校の9.6%であり、具体的な計画での実施が少ないことである。しかも、概括してみれば組織的な作成になろうが、その過程は、教科別・学年別の個人作成が主になっているので、協力的な組織活動でつくられているとはいわれないようである。各教科別についても、1部学年のみを含めてのことであり、かつ大部分は個人的にまかせられている。このような状態の改善は、現下の急務のように思われる。
この表は、5つの教授組織の類型をもとにしてその実施状況をみようとしたもので、学校単位にみれば重複していることになる。第18表との関連において、全校の95.1%は、上記表のいずれかの型を採用していることになる。
専科的授業については、232校の42.4%となり、奉仕授業の実施は、395校の71.8%になり、交換授業の実施は、279校の50.3%になり、合併授業の実施は、119校の21.6%になる。複数授業については、実施校は2校で、算数・理科・図校の3教科についてである。このように少ないのは、合併授業との関連にあると思われる。いずれにしても今後の授業改善として検討を要する問題である。
第20表 教授組織の類型
類型 専科的授業 奉仕授業 交換授業 合併授業 複数授業 %42.4 71.8 52.1 21.6 0.5 第21表 教授組織の類型と教科との関係
類 型 教 科 専科的授業 教科 音 楽 家 庭 理 科 国 語 % 32.3 16.2 13.9 13.2奉仕授業 教科 家 庭 音 楽 体 育 図 工 % 57.4 29.0 5.2 4.1交換授業 教科 音−体 音−図 家−体 音−家 % 49.5 11.2 7.8 5.5合併授業 教科 体 育 音 楽 家 庭 図 工 % 91.6 3.5 2.3 1.0