研究紀要第2号 教授組織に関する研究 実践集 - 047/047page

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(4) 実験教科とその取り扱い

低・中学年団においては、小規模少人数学級の集団性の問題から体育をとりあげ、内容領域による一部合併授業とし、弾力的な集団配慮によって個別的な取り扱いもする。高学年団では、実情に即して社会科をとりあげ、教育機器の導入(教授、資料提示、発問の相互作用)による教育効果を期待しての一部複数授業とする。

実施過程では、場の構成、各役割の主体性についてじゅうぶん配慮する。

(5) 研究のねらい

 「小規模少人数学級校における学校組織体制と協力教授活動」

この研究のねらいにせまるため、低・中・高学年団で具体化すると次のようになる。

 @ 低学年における題材組み合わせによる協力教授方式
 A 中学年における集団の再編成と教師の役割・分担方式
 B 高学年における教育機器導入による協力教授方式

 

 19 研究のまとめ

この研究をはじめて3年を過している、理論研究にはじまり、まず組織体として、学校経営のあり方を検討して、こうあるべき教育活動を想定し、本県の実態とその問題点を調査し、改善の方向と視点を明らかにする。

これを基盤として実際的に検証するため、福島市立吉井田小学校を実験学校に委嘱する。学校の実態から具体的な研究のねらいを設定し、全学年による体育の一部合併授業と、高学年の一部理科の複数授業をとおして、協力し合い一体となって研究をすすめ続けている。

さらに本県の実情からして、小規模少人数学級校における実証を得るため、安達町立下川崎小学校を実験学校に委嘱し、低・中学年による一部体育の異学年合併授業と、高学年の一部社会の複数授業をとおして、協力体制での組織活動のあり方を究明している。

この記要は、一応のまとめとして、1つの改善の考え方と、その実践のあり方を示したものであるが、今後に多くの問題を残している。

今までの両校のご協力とご努力に対し感謝するとともに、多くの皆さまのご批判・ご指導を願いたい。

            担当者  内 藤 善 次

参考文献

教科担任制による学校指導組織の近代化
神奈川県小学校教科担任制
共同研究学校編  明 治 図 書
協力教授組織による授業改造
日俣周二編  明 治 図 書
教授・指導組織の改造
日本ティーム・ティーチング研修会編  明 治 図 書
教授組織の改革
大野連太郎編  明 治 図 書
小学校教育の近代化をめざして教科分担方式の実践と効果
横浜国大・付属横浜小学校編  国 土 地 理 協 会
教科担任制による小学校経営の革新
佐藤慶一編  明 治 図 書
教授組織の改善
全国教育研究所連盟編  東 洋 館 出 版 社
各教育研究所関係研究記要


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