研究紀要第3号 福島県診断標準学力検査問題報告書 国語科 - 000_02/060page

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は   じ   め   に

当教育センターでは、全県的な立場から学校および児童の学力をとらえ、学習指導に役立てることを目的として、「福島県診断標準学力検査問題」を作成し、それぞれの学校での活用を願ってきた。

このテストは、児童・生徒の学習の結果を診断し、学習上の問題点を明確にして、その対策を考えるために行なうものであるから、ただ、テストを実施しただけでは意味がなく、その結果を科学的に考察することによってその目的を達しうるものである。それは、学校、学級および個々の児童の全県的位置づけによる学力をとらえるとともに、小問ごとの到達率や誤答の分析の結果などにより問題点をとらえ、それに対しての対策を講ずることである。

テスト問題を標準化するために、本県の当該学年の当該教科の学力をとらえるにふさわしいような標本を選んでテストを実施したので、このテスト結果にあらわれた欠陥や問題点は本県の児童の陥ちいり易い問題点であると考え、このテスト結果の分析研究を行なった。これが、その結果の報告書である。

誤答分析にあたっては、テストの受検者の中から無作為に100名の答案を抽出し、それをもとにして、児童のおちいり易い誤答の傾向や思考の迷いなどをとらえようとしたので、結果の数値には若干の標本誤差はみられるが、それらの傾向を知ることができると思う。

この分析結果に見られる欠陥や問題点は指導上の問題点でもあると考えられるので、本報告書と各学校における他の資料とあわせ、いつそうの効果をあげるよう、今後の学習指導改善の資料としてご活用くださるとともに、ご批判、ご助言をお願いしたい。

 昭和47年3月

福島県教育センター所長  白 岩 和 夫


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