研究紀要第3号 福島県診断標準学力検査問題報告書 国語科 - 020/060page
「おかあさんはじどうしゃに気をつけてね。といいました。」
この文で、○○は、にあたるのは「おかあさん」○○だ、というのが「いいました」という見当がつくものと思う。
問題六
文を組みたてて文章を完成させる問題
文章を構成する場合、文の継時性に着目することがひとつの方法であるが、その手がかりになるのに、接続語のはたらきや、文相互の論理性がある。1、2、3ともに論理性を手がかりにするように構成した。
問題 1 2 3 正答率 66.8 71.956.5
かなりのこどもが正しく文章を構成する力をもっていることがわかるが、問3のみが低い率をしめしている。問1と問2には、順位番号の一部を付しておいたので、割合考えやすく、問3はまったくのオープンにしたので、このような差が生じたとうけとめてよいと思う。正答を入れて、17種類もの解答の型がでてきたのでもそれがわかる。
問題八
推敲の初歩を取りあつかった問題
学習指導要領では、二年生段階は、まちがいに気づくこととなっている。
50%〜60%の正答率を予想していたが、それをしたまわってしまった。この推敲ということには、総合された学力が必要とされるので、二年生としては、まちがいを発見するだけでも容易でないかも知れない。
あわせて、T、U部をとおしての最後の問題ともなっているので、相当ながい時間でもあるし、精神的に肉体的に疲労を感じての最もわるい条件のもとでもあることから、思考力もにぶってきていると思う。これも低い正答率の原因のひとつになっている。
問題 正答 正答率
休すむ かぜに してくれ
休む かぜを してください しましょう
38.6 48.2 45.4
作文指導などでは、教師の手によってまちがいなどをなおしてしまうことが、割合多いように見うけられるが、低学年からできるだけ自分の力によって推こうしていくような態度をやしなうべきである。