研究紀要第4号 福島県診断標準学力検査問題報告書 算数科 - 019/061page

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習のためによるあやまりでないだろうか。

九九の学習で、記憶させることは必要であるが,九九の意味、くみたてや規則性にも気づかせる指導が必要であろう。このような法則性の理解および考え方を身につけることが算数の学習で重要なことでないだろうか。

 (2) 計算(3)

2位数、3位数の加法・減法の計算、乗法九九を用いての計算の問題でこの領域は構成している。ここで、加法、減法の計算は平均正答率80%以上を示し高い正答率であるが、減法の計算は67.0%と低い正答率となっている。
特に、この領域で低いのは

 ・3つの数の加法計算 (55.1%)
 ・繰り下がり2回ある減法計算 (56.9%)
 ・被減数の十位が空位で繰り下がりのある減法計算 (51.2%)
 ・減、減の複合した計算 (35,4%)

である。繰り上がり、繰り下がりの回数が多い計算には抵抗があるようである。

計算(3)

誤答分析の結果比較的多い反応を示している誤答はつぎのとおりである。

   242, 142, 132, 970

などであり、これらのあやまりは、

 ・百の位からの繰り下げの意味および、その処理方法の理解がじゅうぶんでない。
 ・十の位が0のときの繰り下げの意味、方法の理解がじゅうぶんでない。
 ・記数法の理解が確実でない。

などによるあやまりである。加法の計算では、繰り上がりについての理解がじゅうぶんでないあやまりが多い。指導にあたって、つぎのことに留意し、3位までの数の加減計算が確実にできるようにしたい。

 ・位取りによる記数法および数の構成の理解を確実にする。計算との結びつけを深める。
 ・(基数)+(基数)の計算が確実にできるようにする。
 ・筆算形式のしかたを理解させる。特に位をそろえること、繰り上がりを忘れないこと、繰り下がりがあると繰り下げた位の数が1少くなること、空位の0について注意すること
 ・くり上がり、繰り下がりの意味、処理方法を確実に理解させる。

 (3) 量と測定

計算についで高い平均正答率となっている。
測定の意味、測定の方法、測定単位の理解などについて、長さ、時刻、時間などを主として問題を構成している。この領域で比較的低い正答率を示しているのは、「ものさしを用いて測る」「時間と時刻の区別」についての理解、能力をみる問題であった。

測定の意味の理解について、長さをくらべたり、長さをくわしくあらわすには、普通単位によって測ることの意味とよさを理解しているかどうかからとらえるような問題を作成した。これは、正答率が65.7%と思ったより低かった。

長さをくらべることから、直接比較、仲介物を使って、これの発展として、p、mなどの普通単位による場合と、普通単位の意味、そのよさに気づかせるような指導がたいせつである。

 @ ものさしを用いて測る。

ものさしを用いて測る。

おもな誤答は、1p4o 7p5o 3p6o 12p4oなどである。
これらのあやまりは、問題の意味がわからなかったのか、基点をはっきりおさえていないこと、単位を正しく読みとっていないこと、読みの不注意などによるものが多い。

指導にあたって、つぎのことに留意し、ものさしを用いて正しく測ることができるようにしたい。

 ア 目盛の構造の理解を確実にすること
 イ 基点についての理解をたしかにすること
 ウ 測定の方法の理解
  ・測るものに、ものさしを正しくあてる。
  ・大きい目盛で大体の長さ、つぎに小さい目盛でさらにくわしく


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