研究紀要第4号 福島県診断標準学力検査問題報告書 算数科 - 021/061page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

誤答分析の結果比較的高い反応率を示している誤答はつぎのとおりである。

 ア 正方形
   か、け(正答)(34%) お、け、か(13%) か(14%) け(6%) あ、こ(5%)
 イ 長方形
   あ、こ(正答)(43%) あ(17%) か、け(5%) こ(5%)
 ウ 直角三角形
   う、く(正答)(26%) う、い、く(20%) う(17%) く(8%) い、う(8%)

まず、正方形、長方形に比して直角三角形の理解は劣っているようだ。つぎに、部分的な解答がみられる。例えば、正方形については(か)あるいは(け)だけを答えとしているあやまり。そして、正方形と長方形とをとりちがえているあやまりである。

図形については、辺の数、長さの相等関係、直角のあるなしや、直角の数、頂点の数、などから図形をとらえる指導をするとともに、正方形、長方形、直角三角形の定理にしたがって、図形の大小、位置に関係なく図形を正しく弁別できるようにしたい。

そのためには、具体的な操作を通し、つぎのことを正しく理解させるようにする。

 ・直角の意味
 ・長方形の定義
 ・正方形の定義
 ・長方形と正方形の関係
 ・直角三角形の定義

 B 位置を座標で表わす。

位置を座標で表わす。

この問題は、具体的なものの位置を座標の考えを用いて言い表わす能力をみる問題であり、つぎのようなねらいをもった小問で構成されている。

 (1)は、座標の考えの前段階として、普通に用いられている、下から○段、左から○番目としての位置の理解 (56.6%)
 (2)は、座標の考えによる、位置の記号表示の意味の理解 (51.3%)
 (3)は、位置を記号をもって表わす能力 (37.6%)

これらの平均正答率は48.5%と低かった。この中でも、位置を記号を用いて表わす能力は37.6%で低かった。

(3)の問題の誤答分析の結果、おもなあやまりは

 ・下から2だん、右から2番目、または下から2だん、左から4番目
 ・左から4番 または 右から2番目
 ・下から2段目 または 上から3段目

が比較的多くみられた。特に無答が多かった。

この誤答分析から、(1)のように、位置を表わす方法として「下から……左から……」の表現方法はある程度理解されていると思われる。が、記号による表わし方については、まだ、身についていない。これらの考え方ができるようにしたい。

 D 数量関係

この領域は、「数量関係を式に表わす」「等号、不等号を用いる」「式の意味を表現する」


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。
福島県教育センターの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。