研究紀要第5号 情報処理教育講座 FORTRAN文法の手引き - 018/044page

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6−7 DO文
(DO statement)
一般形
DO  n i=m1,m2,m3
またはDO n i=m1,m2

 ここに、nは文の番号であり、くり返しを行う最終文につけられた実行文の番号である。
 iは整変数(添字つき変数は不可)であり、これは制御変数といわれる。
m1,m2,およびm3はそれぞれ初期値,最終値,およびきざみ値を示しており、いずれも符号のない整定数か整変数である。
 ただし、実行時には、m1,m2,m3はいずれも0より大きくなければならず、また、m1はm2より小さいが等しくなければならない。
 DO文の働きは、制御変数iの値を、m1よりm3のきざみでm2の値を越えるまで、DOの範囲にある文をくり返し実行するものである。
 m3が省略されたときは、m3=1と指定されたものとみなされる。

〔DOの範囲〕(range of DO)

・ DO文につづく最初の実行可能な文よりそのDOの最終文までの実行可能な文の集まりをDOの範囲(range of DO)という。
 DO文は、その最終文より前に書かれなければならない。

・ DOの範囲の中に、別のDO文を定義することができる。
 この場合には、内側のDOの範囲は、外側のDOの範囲の中に完全に含まれていなければならない。

・ DOの範囲が、その外側のDOの範囲の中に含まれるようなものであれば15重まで定義することができる。

・ DOの範囲の中に別のDO文を含む場合、その最終文は一致してもよい。

・ DOの範囲内での分岐は自由であるが、2つ以上のDO文が、同一の最終文をもつ場合には、その最終文へは最も内側のDOの範囲からのみ分岐することができる。

・ DOの範囲内より、GOTO文,算術IF文により、その範囲外へDOを満足するまえに分岐させることができる。
 この場合、DOの制御変数の値は、分岐する直前に与えられた値を保存しているので、プログラムでその制御変数の値を使用することができる。

〔DOの範囲の最終文〕

 普通は、CONTINUE文をDOの最終文としておくのが望ましいが、他のDO文、GOTO文,算術IF文,RETURN文,STOP文,PAUSE文、もしくはこれらを含んだ論理IF文以外の実行文であれば、どのような実行文でも書くことができる。

〔DOの範囲内への分岐の禁止〕

 一般に、DOの範囲外より、GOTO文,算術IF文により、DOの範囲内へ分岐することはできない。DOの範囲内でよばれた副プログラムは、DOの範囲内にあるものと考える。


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