研究紀要第7号 児童生徒の生活意識と社会観に関する研究 性文化に関する調査 - 011/052page
している。地域差はあまりないし,半数以上がアベックに対しなんとも感じていない。
楽しそうだと思うのは,小学校男子(農村)の49.6%と高校男子(都市)61.5%、高校女子(農村)の59.7%と上学年にいくにしたがって楽しそうだの意見が多く,好ましい状態であると眺めている。
エッチだと思うのが,小学校女子(都市)の20.7%が最大で,二人で堂々と手をつないでいる姿にあっとうされたのか,その状態を問題にしたのではなかろうか。ついで中学生男子(農村)の5.5%が第二位で,高校にいにつれてエッチだと思う意見より,あたりまえという意見にかわってきている点はおもしろい。
そして楽しそうだという意見が57%以上しめるようになるのは,異性にめざめた年令にとっては楽しいという意見にかわるのかとつくづく考えさせられた。
男子と女子の性別差もあまり大差ないが,いくらか男子の方が性意識について早くめざめる状態にあることは考えられる。−イ.キッスをしているところ−
ついでキッスのところを聞きただしたところ結果は下表のとおりである。
−キッスについて−
なんとも思わないとの意兄が,小・中・高と見てみると中学校の男子が都市54.7%と農村の59.6%の半数があたりまえの意見となり高校男子へ進み都市65.5%,農村56.2%とよりいっそういいなという意見へかたむいていくのが注目される。
行動がそれにともなうということは疑問だが,エッチだととらえるものが2.1%〜7.3%であるのをみても,この年代は,キッスがいやらしいものというとらえ方でなくなるので,性に対する意見の修正や改新の必要があろうと思われる。
小学校では,エッチだと思う者が,反対に半数以上で,男子56.5%(平均),女子68.4%(平均)みられるのは,年令の低い者ほど道徳的観念でみているのか,あるいは異性の交際状態をそこまで求めておらず年代差がでていると思われる。
男女差をみてみると男子より女子は,ややエッチだという率が多くなっているのは,男子より女子の要求度が少ないということであろう。男子に依存する行動が女子にあるし,いちめん性格的に受容的行動のめんもあると思われる。
いいなと思う意見が,都市と農村の差が中学校男子(都市)の34.0%と農村の19.2%あるが,その他は都市より農村がいいなと思う割合が一部に上まわり,高校ヘきて女子が少差で低いが,農村であろうとも36.2%の割合をしめているのをみても性の自覚は,地域性がなくなりつつあり,ただ少数の男女差と年令差があるといえよう。
−ヌードのシーンについて−