研究紀要第7号 児童生徒の生活意識と社会観に関する研究 性文化に関する調査 - 022/052page
ウ 高 校
小学校は,エッチな子がふえるという意見が,男子23.3%,女子21.4%の子が答えている。
その反面,公開すベきでないというのが,男子13.7%,女子26.5%いるのは,男子より女子のほうが恥ずかしいとの意見が強い。どう考えたらよいかわからないという意見も,男子45%,女子42%いるし,約半数の子が,まだ自己の意見のきめがたい状態にあるようである。自由に表現できるのはよいとの意見も少数であるが,男子5.4%,女子2.9%いるのは,注目させられる。
小・中・高をとおし男子より女子は,自由に表現できるという意見が少数ではあるがみられるのは,女子ヘの親の態度が影響しているのか,ただ女子だけは,自由にさせたくないとの願いが周囲にあるのかとも考えさせられる。
その他という意見も男子12.6%,女子7.2%いるので,今後の指導の手を伸ばす必要があろう。中学生になってもどう考えたらよいかわからないという者が,40%前後いるし,はっきりしない状態にいるので,この点確立した態度をもって今後あるべき望ましい方向とか,教育の内容の検討とかを考慮してみたいと考えられる。
公開したくないとの考えは,小学生より中・高生へいくといっそう多くなり男子32%,女子34.1%が“ひめごと”としたいという気持ちに変化し,話すべきことでないと若き世代は,とらえている。男女交際が,オープンでなくなり,自分たちだけのものになり,性ヘ結ぶことが,どの程度の内容となるのか,その方法についての研究余地が残されてくる。
その他の項の男女差は,あまりスタイルの変化はみられないようである。
4.服装について
最近のユース・カルチュアーには,いろいろの変化がおきているが,その1つとして,服装の中立化が目立ってきている。それについてどう思うか,高校生に調査してみる。
(1) やはり男子は,男らしく,女子は女らしい服装であればよいと思う。
(2) 性別にこだわらないので、自分の個性にあった服装であればよいと思う。
(3) 男子(女子)が,女性(男性)のような衣服を身につけるのは,異性にたいするあこがれを自分の中にもとめようとすることだから,度がすぎると自分の性の特徴をみうしなうことになると思う。
(4) 青年期に高まる一時的な自己顕示性(自分を目だたせようとすること)のあらわれだからそれほど気にしなくともよいと思う。
(5) その他上記の5項目についてきいてみる。
(1)を今までの考え(2)を新しくとらえた考え(3)は批判型(4)は無関心傾向(5)はその他と いちおう大別してみると