研究紀要第7号 児童生徒の生活意識と社会観に関する研究 性文化に関する調査 - 023/052page

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−服そうについて

服そうについて

 案外服装に対する関心は,高校生は強いようである。無関心で気にしない者とその他のものの合計が男子18.4%,女子17.1%いるのを見ても常であろうが,服装を批判している者は,性を見失なう服装でないようにと心配する者が,男子26.2%女子25%いるようである。このほかにより個性にあった服装を望むものが男子23.4%,女子29.5%いる。約半数の男子49.6%と女子54.5%が,何かしら自分にあうもの,性を意識した服装であるように心の中で願っているようである。

 男らしい服そうと女らしい服そうであればよいとの意見は,ありふれた今までの概念でとらえているのであるが、どれが男らしいか,女らしい服そうなのかとの科学的要素はないが,十人十色式でなく,無難な服装という意見とみてよいであろう。時代にあった服そう−−それは流行を追うことなく派手でない一般的な服装と考えてよいであろう。こう見てくると高校生なりに3分の1ずつ,服装に対する意見の別れた結果がでたのも,注目される現象であろうと考えられる。

 5. 性文化への反応のまとめ

 現代の子どもたちの性に関する意識調査を行なって感じられることは,旧来の考え方とはかなり違った意見が見受けられるということである。
「男女7才にして席を同じうせず」と語った昔の考え方とは異ったものがある。
 アベックやキッスをするのを眺めてみても,エッチだと考える者より楽しそうだ,なんとも感じないとする者が多く,あたりまえの意識に変化している。

 ヌードのシーンだけは,高校生になり男子は,20%,女子は64.1%(平均)がエッチだと答え他はなんとも思わないし,いいなと感ずる者が少数なりともでているのを見ても,時代の波かと思わせられる。

 性のめざめは,小学生から中学生へ行くにつれひろがり,高校生になるといっそう性知識ヘ関心が強く,半数以上の者が,知ることは役にたつことだし,自分のからだにも関係するので,情報を求めたいといっている。知らなくてもよいというより,現に子どもたちは日夜それに接して,知りすぎている。それが成人映画の看板に対する反応で「知ったからといってへんになんかなるもんかただほんとうのことを知りたいだけなんだ。」という考えになっているようにも思えた。

 もう子どもたちに,週刊誌や雑誌を手にさせない時代ではなくなっている。
 8割の子がそれから情報をうけとっているし,テレビ,映画の視聴も小学生は,3割の子が,情報をえて刺激されている。
 高校生になると友だちの話によって影響をうけるし,性知識を友だちより収集しているようなので交友関係のありかたも問題となろう。

 性知識を正しくとらえさせるためにも,知らさない時代から,正しく知らせる時代になってきている。
“情報化社会”といわれる今日,いろいろな情報


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