研究紀要第7号 児童生徒の生活意識と社会観に関する研究 性文化に関する調査 - 026/052page

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で正直な人を3位までにあげている。

 中学生になると男子は小学生と同じ,女子は小学生の女子の3位が,遊びがうまくてゆかいな人に少差でかわっている。

 高校生の男子は 1スポーツがうまくてほがらかな人 2まじめでしょうじきな人 3やさしく親切な人である。

 男女の同性に対するすきな人は,スポーツがうまくほがらかとか,遊びがうまく愉快な人とか,まじめで正直な人を望むし,男女この点はだいたい同意見であるが,女子は性格的にやさしく親切な人をこのむ傾向がでてくる。学年差はここには見られないようである。
 かっこよくきれいな人や勉強のよくできる頭のよい人は,2〜7%まであるが,あまり意識にあるとは考えられない。
 遊びはいつも楽しく明るくそのうえまじめさを要求している様子がみられる。

 つぎに異性に対してはどうかという点をみてみたが,小学生の男子は 1やさしく親切な人 2スポーツがうまくほがらかな人 3まじめでしょうじきな人

 女子は 1やさしく親切な人 2遊びがうまくゆかいな人 3スポーツがうまくほがらかな人となり,中学生,高校生もやはり相手に対してはやさしく親切な人を望む点は最高のようである。
 ただ高校女子が,その他の意見で17%いるのは興味のある事実である。
 自分の相手に対するときは,やはり親切にやさしくしてくれたり,生活の明るさからゆかいさのあるスポーツマンシップの精神にのっとった人が好まれる人になるのであろう。

 遊ぶ相手か,生活をともにする相手かの判断によって基準がかわってくるのがよくわかるようである。

 2.価値観

 ここでは,価値観というとらえかたをするのはどの項目か考えさせられたが,男女交際と性情報その他のらしさというとらえかたで,10項目についての調査結果をあげてみよう。

−小学校− 男子 女子
 1.人のものをぬすむ

1

1
 2.女の子のたん生日ヘプレゼントする  5 4
 3.女の子(男の子)をひやかす 2 2
 4.男の子が女の子のような服装をする 2 3
 5.いじめられている女の子をかばってあげる 4 5
 6.なかのよい女の子の友だちをもっている 5 5
 7.テストのときとなりの子へ教えてやる 1 1
 8.マンガの本をたくさん読む 3 3
 9.遊びのなかまヘ女の子をいれてやらない 2 2
10.赤い羽根の募金を手つだう 5 5
1.たいへん悪い 2.わるい 3.ふつう 4.よい 5.たいヘんよい
     (中・高も同じ)

 上記の項目は,人のものをぬすんだり,テストのときとなりの子へ教えたりするのは,悪いことだと思っているし,男女交際の程度は,プレゼントしたり,いじめられた女の子をかばったり,仲のよい女の子の友だちを持ったりするのはよいことだとし,その反対にひやかしたり,遊びなかまにいれないことは悪いと判断している。

 一般的に小学生は,性に関する知識ではなくて性についての健全な羽慣として,その基礎となる男女交際が,正しい状態でうけいれられていることがだいじである。

 子どもたちは,「みんな仲よく」という目あてや約束のもとにお互いに偏見を抱かず、男女交際が正しい状態でうけいれられることが望まれよう。

 それにつけ他人と全く隔離されていない状態で男女交際や情報をうけ,不健全なものを予防し,正しく教えこむことが必要と思われる。

 小学生によい教育を与えないならば,子どもは新しい印象を何でもとり人れるものと思わなければならないから,男女の健全な発達を見守るためにも成長過程で「なぜなの」「どうしたの」という疑問にすなおに答えて健全な育てかたをしたいと考えさせられる。


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