研究紀要第7号 児童生徒の生活意識と社会観に関する研究 性文化に関する調査 - 027/052page

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−中学校− 男子 女子
 1.人のものをぬすむ 1 1
 2.好きな異性に交際を申込む 3 3
 3.成人向き映画をみにいく 2 2
 4.グループサウンズなどの音楽会でさわぐ 3 3
 5.同じクラスの人にラブレターをだす 3 3
 6.勉強のために男女交際をやめる 3 3
 7.マンガの本をたくさん読む 3 3
 8.行きすぎた男女交際をしている友だちに注意してやる 3 4
 9.男子(女子)が女子(男子)のような服装をする 2 3
10.赤い羽根の募金を手つだう 5 5

 前記のような結果がでたが,中学生は思春期の心理,両性における感情の相違,性道徳の源泉などに関する問題をじゅうぶん調べておくことが,中学生を理解し指導するうえからも欠くことのできない要素と思われる。そして男女交際で,正しい性教育を授けるとともに純真な交際が行なわれるようにしたい。

 かえって男女を隔離し,両性を隔てることが,異性に対する病的感情や好寄心をあおることのないようにしたいものである。

 若い人たちの愛情を精神化し,理想化しあう傾向を多分にもちつづけながら,自然な状態で接し,劣精な因子を誘うことのないようにしたいと強く肝に銘じられた。

−高 校− 男子 女子
 1.試験のとき不正行為をする 1 1
 2.好きな異性に交際を申込む 4 3
 3.成人映画をみにいく 2 2
 4.勉強のため男女交際をやめる 2 3
 5.異性友だちと手をつないで歩く 3 3
 6.車中で老人に席をゆずる 5 5
 7.ヌード写真を勉強室にはっておく 3 2
 8.行きすぎた男女交際は注意する 3 4
 9.男子が女子のような服装をする 3 3
10.赤い羽根の募金を手つだう 4 4

 高校生では,男女交際が活発になる反面,からだも成熟してくるし,お友だちと話し合う機会も多くえられるようである。

 性教育を「ひめごと」としてほおって庶断しておくのでなく,適当な方法で正しい知識を与えてやりたい。
 各学校でも社会でも各方面が,いっそう緊密に連絡しあい,子女の環境に応じて与える知識の限界と指導の要項とをはっきりさせて,早急に対策を立ててみたい。

 ヌードの写真を勉強部屋にはること事態が,ふつうの常態になっている子どもたちに育っている。
 女性がややはずかしいし悪い気がするという意見が少人数でており,時代のかわった感がする。

 それにつけ男女交際のありかた,服装についての考えかたなど,外国直訳の知識にふりかざされて見失うことなく,真の意味での知識を正しく与えてやりたいものと価値感の調査にあたって考えさせられた。


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