研究紀要第11号 学習指導改善に関する研究 理科実験器具の作成 - 017/024page
虫めがねは,電気部品のバナナチップを利用して,L型台の穴にさし込んで立てるようにする。また,温度計を使う場合には,図3のような保持具を塩ビ板(厚さ1.5〜2.0o 巾20o)で作り,写真2のようにして温度計を止めるようにする。
3.使用法の例
(1) 明るさの違いを感光紙で調べる実験
L型台の仰角を調整して,太陽の高度に合わせ支え棒によって固定する。
っぎに,虫めがねを適当な穴にさし込みL型台のスクリーン上に明るい部分を投影する。そして感光紙を遮蔽板でおおってL型台にセットする。あとは,遮蔽板をシャッターとして使って感光時間を適当にとればよい。(写真―1参照)(2) 温度の違いを温度計で調べる実験
L型台の仰角を調整して,スクリーン上に明るい部分を投影し,その影をスクリーン面にしるしておく。そして,その印に温度計の球部を合わせるように取り付ける。
準備ができたところで,日光をあてるようにすると,同時に温度変化が比較できる。(写真―2参照)
4.参考
(1) 虫めがねを立てる場合,油ねん土を利用して立ててもよい。
(2) この装置は,他の実験にも,「日光と鏡」の単元など,他の学年にも広く利用できる。
(3) この装置を用いた「日光と虫めがね」の場合の実験データは,本教育センター研究記要,第6号(昭和46年発行)に発表してあるので参考にしていただきたい。
13.小型自在鏡
小学校の光に関する実験などでは,鏡の向きを自由に変えられる小型の鏡があると便利である。
写真の鏡は,6×8p角の鏡をベニヤ板で裏うちし,それを真ちゅう板で作ったコの字形の金具でおさえ,それに,屋内電気配線用の太い銅線をハンダ付けして足としたものに,重くした堅木の台を付けて作った自在鏡である。