研究紀要第13号 教授組織に関する研究 理論と実践編 - 000_02/019page

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ま   え   が   き

 科学技術の飛躍的な進歩は,社会の構造・機能を改変し,多くの恩恵を与えているとともに,反面さまざまなひずみを残している。こうした中で,社会の進展に即応し,先導する教育はどうあるべきかということが,学校教育の今日的な課題と言えよう。

 そこでまず,情報知識を正しく統制して受けとめ,多様化の傾向にある児童・生徒のひとりひとりを的確には握し,教育の本質に立って個性の伸長をはかろうとすることが肝要になろう。それには,教育組織と教育活動の方法・技術の抜本的な改善をはかる必要があると思われる。こうした立場をとるとき,学校組織の機能化をはかり,教職員の協力体制による役割分担活動の究明が考えられよう。

 当教育センターにおいては以上のような視点から,「教授組織に関する研究」を昭和44年度から取り上げ,理論的にそして実践的に研究を進め現在に至っている。その実証のために,昭和45年度からは,福島市立吉井田小学校,さらに昭和46年度からは,安達町立下川崎小学校を実験学校として,ご協力をいただいている。この間,研究の趣旨を主体的に受けとめ,積極的な研究により,多くの問題を克服しながら着実にその成果をあげていることに感謝申し上げたい。

 今回,これまでのまとめとして,その一部をご報告することになったが,今後に多くの問題を残している。ご活用を願い,ご指導をいただければ幸いである。

 昭和49年3月

福島県教育センター所長 白 岩 和 夫


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