研究紀要第14号 児童・生徒の社会認識に関する研究 マスコミ文化・男女交際についての考察 - 000_02/022page
ま え が き
昭和48年度における全国教育研究所連盟では,共同研究として「子どもの社会認識の実態に関する分折的研究」のテーマのもとに過去3か年研究をすすめてきたが,今年度は,まとめの時期で「性文化における社会認識」という題で,14県の調査結果が発表される予定であるので,全国的な傾向は,そのほうにゆずることにする。
福島県は,昨年度にひきつづき質問調査の補充,拡大の意味で,独自の調査結果をまとめたので,ここに「研究紀要第14号」として皆さまにお届けするので御活用願いたい。
今年度は,特に男女交際とマスコミ文化の中の性を現代っ子の意識と心身の発達状況の諸点からながめてみたが,単純集計結果に対する問題点の指摘と一部に小・中・高生の面接調査の具体的事例を補足した結果で,不十分ではあるが生徒指導にいくぶんなり)とも参考にし,役立ててほしいと考えている。
小・中・高各学校の先生方ならびに県,市町村委員会の各位に対しては「性教育」に対してのきたんのない御意見と限りない御指導をいただくことをお願いし,それをもとに改善のための資料と今後のすすめかたの反省点として研究をいっそう充実したものにし,「小・中学校性教育の手びき」まで発展することを望んでいる。
最後に,この調査にあたって,小・中・高の各学校から多大のお力ぞえをたまわったことに深甚の謝意を申し上げる次第である。
昭和49年3月
福島県教育センター所長 白 岩 和 夫