研究紀要第14号 児童・生徒の社会認識に関する研究 マスコミ文化・男女交際についての考察 - 013/022page
交際状況は,1対1の場合は上学年ほど多くなる。グループ交際は,中学女子が28.1%で小学生の2倍強である。1対1のときもグループ交際の両方の場合も男子は約70%以上が望んでいる。高校女子は,男子についで同じ傾向であるが,中・高校の差はあまり顕著でない。相手に同性の友を選定するのが,小学校男・女子は,80%以上である。中・高生の女子が相手に異性を求める状態が25〜37.8%あるが,男子は,75〜93.1%の約3倍の高率になり,中学生の時期が最高で,相手への関心の高い状態がみられる。全体の傾向は,複数で交際が行なわれているようで,友情としての健全な男女交際とみるべきであろう。
図14.異性の友だちのもたないわけは,なぜでしょうか。
適当な相手がいないというのは,中・高校と学年を追って増加している。
その他の理由としては自己的なことで時間に余裕がないとか,交際の方法がわからないと答えているのが全体の3分の1ぐらいで注目をひく。否定的な意見として,勉強のさまたげになるとか,年令からみてまだ早いという意見が23.9%あり,中・高生が学業に専念したい気持ちのあることがうかがわれる。
他人的なこととしては,まわりの人に気をつかう様子は特につよく,友だちにへんな目でみられるとか,両親に注意されるからとか,先生に注意されるということを感じとっているし,男子より女子がこの傾向が強い。異性の友人をもたない理由が,上記の4つの観点から大きくわけられた。