研究紀要第18号 教授組織に関する考察 - 014/027page

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実験校における実践 −その2−

福島市立吉井田小学校

1 学校の実態

 学区は、近郊農村の形態を残しながら近年とみに都市化への様想を色濃くしている地域である。このことは、児童数の増加・保護者の職業構成の変化ばかりでなく、児童の学習意欲や生活行動などに微妙な影響をおよぼしているように思われる。学校規模は,普通学級15,特殊学級1,児童数580人,職員22人のほぼ標準的な中規模校である。

   保護者の職業構成割合の変化。吉井田小「学校要覧」

保護者の職業構成割合の変化

2 研究経過の概要

 当校は、昭和45年度以降「小学校における教授組織の研究」に取りくみ,児童ひとりひとりの能力の開発を目ざし,学校経営の改善,学習の効率的指導の向上を図ることに努力してきた。そのために,具体的には
 ○ 教師の特性を生かしながら相互協力の態勢化を図る。
 ○ 学校の実態についての認識を深める。
 ○ 協力教授組織を児童ヘスムーズに導入するため,学習意欲・興味関心の実態を調査しその結果を考慮する。
 ○ 協力教授実施上予想される教育課程上の問題点を検討し条件整備につとめる。
 ○ 協力教授方式に対する保護者の理解と協力をうるようにする。
 などの方針のもとに,さらに各項目ごとに対応策を明らかにして「教授組織による指導」を実践的に検証しつつあるのが現在の実態である。

(1) 1年次(45年度)

@ 協力教授組織を取り入れるための経営的準備として,児童の主体的学習態度,授業に望む協力体制の確立・適正な日課表の編成等の研究を主にとりくんだ。
A 実証的研究
 ア 低・中学年
  体育……合併(2学級2教師)週2/3時
  音楽,図工,理科……専科的授業
 イ 高学年
  体育……合併(2学級3教師)週3時
  理科……複数(1学級2教師)
  音楽,図工,家庭……専科的授業

(2) 2年次(46年度)

@ 「能力差に応じた学習集団編成による指導」「教授・学習過程における分担と役割」の実証的研究
A 実証的研究
 低学年


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