研究紀要第21号 学校経営の研究 本県小学校における教授組織の実態 - 018/025page
10.第5学年の場合の実施状況(抽出)
ここでは,第5学年の1学級を抽出して,学年的な視点から,形態や類型をみてみようとしたものである。なお調査校1校につき1学級の割合で抽出した。抽出は調査校の任意抽出によった。
(1) 当該学級担任以外の教師が担当する授業時数
第20表は,第5学年の抽出学級において,担任以外の教師(他学年・他学級の教師,および学級担任外の教師)によって担当されている週時数を示したものである。(週33時間中,クラブ活動を除外した週32時間を調査の対象にした。)
15時間以上実施している学校が,各規模それぞれ1校あるが,それ以外の学校は週13時間までの間に分布している。小規模校では,週4時間担当を中心に,週2時間から週6時間の範囲で84%,また中規模校では,週4時間担当を中心に,週4時間から週9時間までの範囲で約80%,さらに大規模校では,週6時間担当を最高に週4時間から週6時間担当の範囲で約57%の学校が実施している。
週時数の25%以内(週8時間担当以内)に属する学校の割合は,小規模校で96%,中規模校約80%,大規模校約77%とその大部分が含まれている。以上のことを時数的にみた場合は,けっして多いとはいえない。しかし協力教授の成否は,時数からだけではつかめない。
担当した教科指導が分立することなく,学級担任との協力関係や教師グループにおける分担協業が,組織的に行なわれる点にあろう。そのために,教員数やその専門性,学級数等の基本的な点はもちろん,担当教科の配当時数,持時間数,担当形態,交流の範囲,時間割作成等にまで配慮したうえで,可能な範囲で多くの時間を実施するという考え方が必要であろう。(2) 担当の形態
ア.形態
第20表の実施時間について,その担当形態を
第20表 当該学級担任外教師による担当
(実施校・時数)
学級 280校 158校 79校 無記入 4.6% 1.3% 2.5% 担当未実施校 5.7 1.30
担当実施校 89.7 97.4 97.5 担
当
実
施
工
の
週
当
た
り
時
数
内
訳 週1時間 2.4 0.7 0 2 18.7 3.9 3.9 3 12.0 5.2 2.6 4 29.8 20.1 20.8 (小計) (62.9) (29.9) (27.3) 5 13.5 17.5 11.7 6 10.0 9.7 24.6 7 5.6 10.4 5.2 8 4.0 11.7 7.8 (小計) (33.1) (49.4) (49.3) 9 0.4 10.4 9.1 10 1.2 4.5 3.9 11 1.6 1.9 2.6 12 0.4 1.9 1.3 (小計) (3.6) (18.8) (16.9) 13 ・ 1.4 5.2 14 ・ ・ ・ 15 ・ 0.7 ・ 16 0.4 ・ ・ (小計) (0.4) (1.9) (5.2) 17以上 ・ ・ 1.3