書くことの領域
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平均正答率
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〔1〕語のつづりの問題 |
〔2〕文の一部を書き表わす問題 |
〔3〕文を書き表わす問題 |
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〔1〕 文中における語のスペリングの問題
・この問題は,「書くことの領域」の中でも特に正答率が低く57.5%である。生徒にとってスペリングがいかにむずかしいか,個人個人の努力によってのみ身につくものともいえるが,指導上,特段の配慮が望まれるところである。
・小問5(68.7%)はeach のthを書く問題で,連語の定着から〔〕と考えれば,音声上からは容易に語をつづることができるために正答率が高いと,思われる。
・小問6(36.4%)はdiaryのスペリングで日常生活の中でよく見たり聞いたりする機会の比較的多い「ことば」と思われるが,音からdairyやdearyと誤ってつづる生徒が多い。
このような語は,教室での宿題の指示の場合など,折にふれて指導したい単語の1つである。
〔2〕 基本的な語法に従って文の一部を書き表わす問題
・日本文に合うように英文の一部を並べかえる問題である。小問9(88.8%)は,現在完了進行形の文で3語を並べかえhas been workingとする問題であるため非常に正答率が高い。
・小問10(44.0%)は,接続詞ifをふくむ文で一番正答率の低いところである。(it,if,rains)の語順の問題であるが,誤答傾向としては,it,if,rainsとする生徒がかなりあるが,ifの語義・用法の理解が不十分であることに起因している。if
rains itとする生徒が一番多いが,天候を表わすit is〜のdrillが多く,it rains〜のdri11が不十分なのではないかと考えられる。
〔3〕 基本的な語法に従って英文を書き表わす問題
・日本文に合うように3〜4に区切った語句を並べかえる問題である。小問2(89.7%)は,S+V(see)+0+C(原形不定詞)の文でI sawがはじめにあり,「婦人がタクシーにのる」という二つの語群の順序は日本文の語順と似ているためか,文型上他のIt〜toの構文のような知識がなくても正答が書けることから正答率が高くなったものと思われる。
・小問7(49.3%)はS+V+0の文型でwho以下が間接疑問文の場合である。更にア〜エと四つに区切ったことも起因しているが,Do you know
who〜?と考えられない生徒と,間接疑問文who he isの語順の誤りが目立つところである。
領域別に概観すると,1,2年に比して「読むこと」「書くこと」共にやや正答率が高いことがわかる。
領域
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平均正答率
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「聞くこと」「話すこと」 |
「読むこと」 |
「書くこと」 |
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能力差も大きくなる第3学年の英語指導は,週3〜4時間という時間の中で,苦労の多いことと思うが,1人でも多くの生徒に英語学習へのmotivationをもたせるよう日常の授業に創意工夫されるように願っている次第である。